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企業トラブル解決事例

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従業員が必要がないのに勝手に居残って残業をし、残業時間を申告して困っています。何か対策はあるでしょうか。

2016.08.31(水)

労働時間とは、社員が会社の指揮命令下に置かれている時間をいいます。

よって、残業は会社の指示があって行うのが本来のあり方であり、従業員に「残業する権利」はありません。

しかし、従業員の勝手な残業でも、会社がこれを放置していると黙示の残業命令が認められてしまい、割増賃金を支払わなければならないこともあります。

よって、会社は従業員に対し、残業は会社の指示があって行うものであることを周知徹底する必要があります。

それでも社員が従わない場合は、残業を禁止する業務命令を発し、残業の申告があった場合は時間外労働として認めないという対応をすることも考えられます。

また、就業規則を以下のように変更し、事前に上司による残業命令がない場合は残業を一切認めないという事前命令制を導入することも考えられます。

【就業規則例】

1 会社の命令なく残業しないこと

2 前項に規定にもかかわらず社員が残業命令なしに残業した場合、この残業は労働時間に含まれないため、会社は社員に対し、これに対する賃金を支給しない。

製造開発の技術情報などが社外に流出することを防ぐにはどうすればよいでしょうか。

2014.08.11(月)

秘密情報に接する従業員との間で、秘密保持契約を締結し、退職後も秘密を保持しておくことを合意しておきます。
万が一、情報が漏えいした場合には、債務不履行責任に基づく損害賠償請求を検討します。
また、不正競争防止法の要件に該当する場合には、差し止め請求、損害賠償請求を行うことが考えられます。情報が、不正競争防止法の営業秘密に当たるためには、単に営業秘密の所有者が秘密であると考えているだけでは足りず、情報を秘密情報として管理しておく必要があります。重要な情報については、当該情報が秘密情報であると明示した上で、施錠した棚や金庫などに保管してアクセスできる者を限定しておく必要があります。

従業員が退職後に競合他社に転職することや同様の事業を起業することを防止することはできるでしょうか。

2014.08.11(月)

会社と退職した元従業員との間で、当然に競業避止義務が生じるものではなく、明示の特約があって初めて義務が生じるとされています。
そこで、実務では、就業規則に退職後の競業を禁止する条項を規定したり、競業禁止誓約書を個別に提出させることなどが行われています。
しかし、元従業員にも職業選択の自由があることから、合意をすればどのような内容でもよいというわけではありません。裁判例においても、職業選択の自由を制約する程度が大きい場合は無効とされています。

従業員が休日に飲酒運転で事故を起こした場合、懲戒処分を行うことはできるでしょうか。

2014.08.11(月)

懲戒処分は、使用者が従業員の企業秩序に違反する行為に対して課す制裁罰ですので、従業員の私生活上の行為は、原則として懲戒処分の対象にはなりません。
ただし、職場外での行為で職務に関係のない行為であっても、企業秩序に直接の関連を有するも場合や会社の社会的評価や信用が損なわれた場合には、懲戒処分の対象になりうるとされています。
裁判例において、懲戒解雇が有効とされた事案は、運送会社の社員が酒気帯び運転で検挙された事案です。ドライバーの飲酒は、運送会社の事業に直接関連するものであり、会社の社会的評価の低下に結びつくことから懲戒解雇が有効とされました。

運輸関係の会社でない場合には、懲戒処分を行うことは容易ではありませんが、飲酒運転については、社会的批判が高まっており、社内研修等で厳しく指導することが重要です。

事務所や工場内で従業員同士がけんかをして、暴力行為に及んだ場合、どのような処分を検討すべきでしょうか。

2014.08.11(月)

処分を検討するに当っては、同僚間のトラブルか、上司と部下とのトラブルかによって、事情が異なります。同僚間の暴行であれば、上司と部下との暴行の場合に比べて、軽い処分とされる場合が多いと考えられます。
また、暴行に至った経緯、被害者に落ち度はなかったか、傷害の程度、示談の状況等を考慮して処分を検討することになります。同僚間のけんかであれば、減給、戒告等の処分を行う場合が多いでしょう。